建物概要
延床面積 852.16u(257.78坪)
構造・階数 在来軸組み木造・2階建て  土蔵
建築種別 増改築
建築時家族構成 夫婦・若夫婦・子3 (7名)
間取り 和室11・洋室4・LDK・応接室・土蔵・車庫3・大玄関ホール
工期 二期工事  7ヶ月+3ヶ月
特色  代々大地主のA様邸は屋敷面積900坪の旧家です。
昔から大家と言われ、昔茅葺(かやぶき)の屋根だった母屋。10間の長さをもつ土蔵等からなる建物群で構成されています。
 今回増改築の計画の起こりは、『別の場所で暮らされている若夫婦が戻ってこられる』ということから始まりました。
 まず土蔵を改良・構造補強を行い車庫の移動。次に若夫婦世帯の部屋を確保する為、寝室子供部屋の増築。10間蔵の屋根のリフォーム。母屋台所廻りの外装リフォーム。台所廻りの構造補強。浴室・LDKのリフォーム等が行われました。
 リフォーム部分には建築後100年以上経過している部分や昔の人の匠の技を垣間見れる部分もあり、慎重に工事が進められました。
 今回も無垢の木材をふんだんに使い、A様若奥様のご実家で作られている越前和紙を内装壁材に使用しています。外装も旧家の趣を生かす為に、越前焼瓦・杉板の箱下見・白壁仕上げとしています。外装の中で一番目に付くのは15.5mの長さを持つ杉磨き丸太の土縁桁を一本物で表しにしているところでしょうか。
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大家南側外観
 写真中央やや右側の棟が今回増築した離れです。
 西の山を背にした旧家の趣有和風の外観を生かした外観としています。
新旧建物の融合・既存との取り合い部分に考慮しています。
離れ南側外観
 外装は全体的に旧建物の漆喰壁の白さに併せ白壁を配し、隅・裾部分に付柱・付巾木を設け、下壁には無垢の杉板を箱下見貼りとしています。
 屋根は越前焼瓦を使用。勝手口土縁屋根は越前七二瓦を使用しています。
 土縁にはヌレ縁を配し、取外し可能な目隠し手摺壁を設けています。
土縁軒裏
 土縁桁は杉の磨き丸太を使用しています。長さ15.5mを有します。あくまで一本物にこだわり、現場前面道路が細く、材が長いこともあって弊社作業場より現場までの輸送に大変苦労しました。材を表しで見せるために傷めない事への配慮も・・・。
 軒天は二重貼り太鼓仕上げを行っています。タルキに小舞桟を打ち無垢無地化粧杉板を貼っています。写真には写っていませんが床は福井の笏谷石引込。ヌレ縁は地桧無垢板を使用しています。
10間土蔵屋根・離れ屋根
 手前が築後100年以上経つ10間蔵。写真では分かり難いかもしれませんが、屋根は二重構造になっています。まず下部に漆喰で塗り固められた厚い耐火構造屋根があり、その上部に木材で組まれ越前焼瓦葺きした二つ目の屋根があります。今回の工事では、上部の屋根の全面改修を行い、痛んだ母屋・タルキ・破風板などを取り替え新しい瓦に葺き替えました。でもさすがに漆喰の屋根はほとんど無傷、昔の職人さんの技術を思い知らされました。
 奥の屋根は離れの本屋、旧家にふさわしく切り妻メネコ(蓑甲・峰甲)にて仕上げています。
寝室(北側を観る)
 約17帖の寝室に落ち着きをもたせる為、無地無垢の木をふんだんに使っています。天井は殺風景に成りがちですが、太い材で1間四方の格子を組むことより、アクセントを付けています。格子は殆ど構造体の表しです。 写真左手のクロゼット(3帖)内は壁に桐板を貼り床は桧板としています。
寝室(南側を観る)
17帖の大きい寝室に奥深く明かりを差し込む為、ハイサッシを使用。断熱サッシ、テルモア(YKK)仕様です。サッシ外に観える手摺は目隠しの役目をする為に作られています。室内からは視線を遮りませんが、外部からは見え難くなるような素材を使用しています。
 この写真の撮影時はLDKリフォーム中の為に食事室として使って頂きました。
寝室(出入口側を観る)
床材:チーク積層無垢材 厚15mm
腰壁:桧無地無垢板 厚12mm
壁:越前和紙張り (若奥様の実家でお作りになっていらっしゃいます。)
天井:岩綿吸音板 厚15mm
柱:5寸角の桧無地無垢柱
天井太格子:ピーラー(2階床構造体)
階段
階段材:桧無垢材 厚45mm
壁:越前和紙張り
天井:岩綿吸音板 厚12mm
手摺:無垢杉磨き丸太 径45〜60mm
 階段は登り降りが容易な蹴上げ踏み面にして、手摺も設けています。階段巾も有効90cm以上確保しています。
2階廊下
 家の中の換気を良くし、子供とのコミニュケーションを増やす為、個室(子供室)との間に引き違い格子窓を設けています。
 天井にある下がり天井は、クーラーを将来設置する際に間に合うよう、個室のクーラ―スリーブを入れ込んでいます。
 扉は全て、無垢材のオーダー品です。
床材:松下電工タフネスフローリング
壁:越前和紙張り
天井:岩綿吸音板 厚12mm
子供室(出入口側を観る)
 10〜7.5帖の広さをもつ子供室。
 換気・コミニュケーションの為、廊下との間に引き違い格子窓を設けています。
クローゼット内部には収納パーツを設け、内装仕上げ材桐の無垢板を使用しています。
子供室(南出窓側を観る)
窓はペアーガラスの間に格子を組み込んだ物を使用して、お手入れし易くしています。
床材:松下電工タフネスフロア―ハイコート横溝タイプ 厚12mm
壁:越前和紙張り
天井:岩綿吸音板 厚15mm
柱:4寸角の杉無地無垢柱 (A様の山の木で作られた物もあります。)
トイレ
床材:チーク積層無垢材 厚15mm
壁:越前和紙張り
天井:岩綿吸音板 厚12mm
手摺:木無垢手摺
便器:松下電工 シャワレインCX
 ウオッシュレット・電動開閉蓋・水道直結タイプ
台所廻りの写真が出来上がりしだい追加UPいたします。